LINE で相談
2026.06.08 公開 / 2026.06.10 更新 / 親のお悩み

やる気がない中学生に、どう接する?
親が言ってはいけない7つの言葉

「やる気あるの?」
「やる気ないなら、塾やめれば?」
「もう知らないから、好きにして」

つい、言ってしまう。
でも、言った瞬間に「これは違うな」と分かる。

お子さんのやる気をどう引き出せばいいのか、わからないお母さん・お父さんへ。
今日は、心理学が「やってはいけない」と言う言葉と、その理由を整理します。

「やる気」は、引き出すものじゃありません

大前提として、これだけお伝えしておきます。「やる気」は、外から引き出すものではなく、内側から湧くものです。心理学では、これを「内発的動機づけ」と呼びます。

RESEARCH — アンダーマイニング効果

「ご褒美」や「圧」で動かすと、
もともとあった内発的なやる気を、消してしまう。

心理学者エドワード・デシが1971年に発表した実験では、好きでパズルを解いていた被験者にお金(外発的報酬)を与えた結果、お金がなくなった後、パズルに取り組む時間が むしろ減少 しました。この現象を「アンダーマイニング効果(Undermining Effect)」と呼びます。

親が「いい成績取ったらゲーム買ってあげる」「やらないと罰」と圧をかけるほど、お子さんは「勉強は嫌々やるもの」と感じ、自分から机に向かう気持ちを失います。 励ましのつもりが、やる気を消している 可能性があります。

参考:Deci, E. L. (1971) Intrinsic Motivation

もう一つ:自己決定理論の3つの欲求

RESEARCH — 自己決定理論

自分から動くためには、
「自律性・有能感・関係性」の3つが必要です。

デシとライアンが体系化した「自己決定理論(Self-Determination Theory)」では、内発的動機づけを育てるために必要な3つの心理的欲求が示されています。自律性(自分で決めた感)/有能感(できる感)/関係性(誰かと繋がってる感) です。

親のNG言葉の多くは、この3つのいずれかを破壊します。逆に言えば、この3つを満たす言葉を選べば、自然にやる気は育ちます。

参考:Deci & Ryan (1985, 2000)

親が言ってはいけない7つの言葉

具体的に、どれが何を壊すか整理します。

NG言葉壊すもの言い換え
① 勉強しなさい 自律性 何時から始める?(自分で決めさせる)
② ○○ちゃんは出来てるのに 有能感・関係性 前より英単語覚えてるね(過去の自分と比較)
③ 将来困るよ 関係性(脅し) 何になりたいの?(本人の意志に焦点)
④ やる気ないなら塾やめれば 関係性(放棄) 何が大変?(事情を聞く)
⑤ もっと頑張れ 有能感(不足の指摘) どこまで進んだ?(過程に焦点)
⑥ なんでわからないの 有能感 どこで止まった?(具体に焦点)
⑦ もう知らない 関係性(放棄) 困ったら相談して(受け止める)

右の「言い換え」を見ると、共通点があります。自律性を尊重し、過程を見て、関係を維持する。これが、心理学的に正しい接し方です。

代わりに、親ができる4つのこと

① 「自分で決めさせる」を増やす

「今日は何時に始める?」「どの教科から?」と聞いて、本人に決めさせる。決めたことは、責任を持って取り組みます。これは 反抗期の中学生 にも特に効きます。

② 「過程」を褒める

「机に向かえたね」「英単語覚えてるね」と、結果ではなく過程を承認する。これは有能感を育てます。平均点以下の子の親への記事 でも書きましたが、特に重要です。

③ 「環境」で関わる

言葉ではなく、机の位置・スマホの場所・学習時間の枠などを整える。意志に頼らない仕組みを作る。中学生が勉強しない時の本質的な対応 もあわせてどうぞ。

④ 「親じゃない誰か」を介す

関係性が崩れている時、親が直接関わるほど悪化します。塾の先生など、第三者の力を借りるのが現実的です。うちの子の家庭学習を変える最初の一歩 も参考に。

「親じゃない」関わりの選択肢

選択肢 月額目安 関係性の代理 注意点
通信教材 6,000円〜 × 人ではない 結局親が管理することに
映像授業 2,000円〜 × 一方通行 本人の意志依存
通塾型個別塾 15,000円〜 ○ 先生と関係 通塾の意志が必要
オンライン個別 11,000円〜 ◎ 毎日、講師が伴走 講師との相性が鍵

「自律性・有能感・関係性」を、毎日支える設計。

1 AUTONOMY 自分で今日の目標を決める
2 COMPETENCE 分からないをその場で消す
3 RELATEDNESS 講師が毎日伴走する

スタディマックスは、自己決定理論の3つの欲求を、サービス設計の柱にしています。

お子さんが「自分で決めて、できる感覚を育み、誰かと一緒に進める」毎日を、月¥11,000〜でつくります。親には毎日メールで報告。「やる気」を引き出そうとせず、内側から湧く環境を整える設計です。

最後に:言葉を、半分に減らしてみる

今日からできることは、シンプルです。今までの言葉を、半分にしてみる。それだけで、家の空気はずいぶん変わります。

そして、半分にした残りを、「自分で決めさせる」「過程を見つけて承認する」言葉に置き換えてみてください。半年後、お子さんは確実に、別のお子さんになっています。